エステバリス空戦フレームがMODEROIDよりプラキット化!丁寧な塗り分けと足首調整で安定性を向上【機動戦艦ナデシコ】
2023.06.06エステバリス 空戦フレーム【グッドスマイルカンパニー】 月刊ホビージャパン2023年7月号(5月25日発売)
丁寧な塗り分けと足首の調整でヘビーウエイト問題を解消する
ビビッドなカラーリングと背部大型ユニットが特徴の空戦フレーム。キットはその特徴的な外観を一部新規造形で再現。ラピットライフル、イミディエットナイフの基本兵装のほかにフィールドランサー、「おかもち型予備バッテリーコンテナ」も用意するなど、陸戦フレームと絡めても楽しめるオプションも豊富となっている。作例は背部ユニットによるヘビーウエイトを解消すべく、足首関節周りの調整と重りを入れて対応。より安定した立ち姿が決まる空戦フレームが完成した。
陸戦フレームとはガラリと雰囲気の変わるこの機体。最新キットなだけにかなり凝った作りになっています。
まず前段として、マスキングによるオレンジの塗り分けが必要になりますので、塗装派の方は事前によく計画を練るとよいでしょう。青の成型色にオレンジを乗せると下地が透けてなかなか乗りにくいため下に白を吹くのはお約束。なるべくバラした状態のほうが塗り分けとマスキングがしやすいです。
一番気を使ったのは重量バランスで、地面に立たせようとすると後ろに転んでしまいます。対策としてまず足首の可動範囲を広げます。デザインの制約もありほとんど足首が前に踏ん張れず前かがみにできません。スネのフレームを前に可動するよう邪魔してる部分をカット、次にヒザアーマーの下部を台形に切り込みを深くして少しアンクルアーマーが食い込むように加工します(うまくやると外観からは分からないので加減を考えて施すとよいです)。さらにアンクルアーマー内側には補強のリブが存在し、これが内部フレームに当たって足が前に振れないため、これもコの字型に切除してフレームを邪魔しないようにします。これでかなり足首は前に踏ん張りが利くようになります。しかしこれだけでは不充分でヒザアーマーの内部に重りを追加。釣具の噛み潰しオモリをスペース限界まで詰め込みます。
塗装はブルーがインディブルー100%、オレンジには白を15%混ぜています。黒っぽいグレーはジャーマングレー、明るいグレーは315番に366番を10%混色して使用しています。ツヤ加減は統一せずグレー系は半ツヤ、ブルー、オレンジは光沢で仕上げました。なお塗装はほとんどバラバラの状態で行い、スミ入れもその状態で施しています。こうすることでエナメル塗料によるパーツ割れをほぼ防げます。スミの拭き取りにはGSIクレオスのMr.クリンスティックIIを使用しました。拭き取り加減のコントロールが容易なので使いやすいです。
グッドスマイルカンパニー ノンスケール プラスチックキット “MODEROID”
エステバリス空戦フレーム
製作・文/澤武慎一郎
MODEROID エステバリス空戦フレーム
●発売元/グッドスマイルカンパニー●4800円、5月予定●約12cm●プラキット
ⓒ Production I.G/ナデシコ製作委員会・テレビ東京
澤武慎一郎(サワタケシンイチロウ)
船やSFもの特撮ものを製作するマルチモデラー。電飾やディオラマも手掛けるなど幅広いテクニックと知識を持つ。